コラム59 ~ニックネーム

コラム59 ~ニックネーム

投稿日時:2022年6月12日

 子供の頃、私は友達に『なぐちん』と呼ばれていました。
由来はわかりませんが、決して嫌ではなく、結構気に入っていました。

 『○○ちん』というニックネームを持つ芸能人は、「ともちん」(元AKB48の板野友美)くらいしか、思い浮かびません。(「ざわちん」は、マスクメイクで有名になったタレントですが、芸名です。)
「このバカチンが!」と言ったのは、金八先生でした。

 芸能人は、ニックネームで呼ばれることが多いですが、
新垣結衣「ガッキー」、草なぎ剛「ツヨポン」、小泉今日子「キョンキョン」、酒井法子「のりピー」、矢沢永吉「えーちゃん」など、名前から付けられることが多いです。
 また、近藤真彦「マッチ」のように、体格から付けられたものもあり、特殊な例では、黒柳徹子「トットちゃん」、小森和子「おばちゃま」、尾木直樹「尾木ママ」なんてのもあります。
 また、代名詞的ニックネームとしては、石川遼「ハニカミ王子」、片平なぎさ「2時間ドラマの女王」、綾小路きみまろ「中高年のアイドル」なんてのも有名です。

 近年では、学校教育の場(特に小学校)では、「あだ名」ではなく、「さん付け」を推奨するところが増えているそうです。中には、校則に明記するケースもあるといいます。
 「いじめ防止」が大目的だそうですが、いじめは減っていないのが現状です。
 インターネット調査では、『小学校の校則であだ名が禁止される』ことに、「賛成」は18・5%、「反対」は27・4%、半数以上の54・1%が「どちらでもない」でした。
 
 私が小学生の頃は、先生は生徒を呼び捨てにして、子供同士はあだ名か、呼び捨て、または男子は「くん」、女子は「ちゃん」でした。
 「さん」は、敬語の意味もあるので、中・高くらいになって、やっと、あまり親しくない女子に対してだけ、「さん」をつけていました。

 「いじめ防止」、「人権の尊重」、「男女平等」は、わかりますが、小学生時から、全員に「さん」は無いなぁ、と思います。これも時代の流れなのでしょうか?
小学校の担任の先生や、クラスメートに、「南雲さん」て呼ばれる場面を想像するだけで、くすぐったい気持ちになります。
 「タラちゃん」も、小学校に入学したら、「タラさん」って呼ばれるのかなぁ、なんて考えたので、念のため、調べてみたら、本名は「フブ田タラオ」でした。

 ワイドショー、SNSなどで、いろいろと議論されていましたが、
『まずは、自分から、呼んでほしい名前を伝え、その名前か本名のどちらかを呼ぶこと』にするのがいい、と私も思います。

 ちなみに、AKBなどアイドルでは、呼んで欲しい愛称を先に決めて公表することも多いです。
また、外国の小学校の入学願書には、「ファーストネーム」の他に 「プリファード・ネーム (選択名、好きな名前)」を記入する欄がある国もあります。

 あだ名(ニックネーム)は、「親しみを感じられ、人との距離が近くなる」ので、とても「いいこと」だと私は思っていますが、遠い未来には「あだ名」そのものが無くなっている時代が来るかもしれません。

 ただ、実際のところ、授業中は必ず「さん付け」で呼んでも、子ども同士は「あだ名」で呼び合うこともあり、「さん付け」と「あだ名」をうまく使い分けているそうです。
 あまり目くじらを立てて、心配する必要もないのかもしれません。

 一方、大人社会では、ニックネームを積極的に活用し、コミュニケーションに役立てようと取り組む企業もあります。
役職や年齢や性別を問わず、職員全員が互いをニックネームで呼び合い、ニックネームに「さん」を付けるのも禁止だそうです。
いい雰囲気で、いい会社なんだろうなあ、と思いますが、デメリットもあるそうで、
「誰も本名(名字)を覚えないんですよ」

ジャイアン 「(岡田)武さん」なんて呼ぶな~!