コラム103 ~ラスベガス大学
「南雲、韓国に遊びに行くから、金用意しろ」
大学病院のペーペーだった頃、恩師の芳賀ちゃん(助教授)より命令が下りました。
観光など何もなく、本当に、ただただホテルのカジノで遊ぶだけの旅行でした。
先日、日本でも、ようやく大阪にカジノを含むIR(統合型リゾート施設)が、認定されました。
カジノの他にも、国際会議場や展示場、ホテル、劇場なども併設され、2029年の開業を目指す見通しとなりました。(当初より5年遅れ)
「関西圏の発展・日本の成長に寄与し、観光拠点となる」と、岸田さんは言っていますが、要は、「外国人も呼び込み、カジノで稼ごう」ってことでしょう。(計画でも8割がカジノの売り上げです。)
カジノと言えば、アメリカのラスベガスが有名ですが、遠いですし、近くでカジノに行こうと思ったら、韓国しかありません。
ちなみに、韓国には、現在17のカジノ施設がありますが、韓国民は、カジノに原則入れません。
さらに、韓国では、自国民が外国でギャンブルをすることを禁止されています。(2年前にBIGBANのメンバーが逮捕されるなど、たびたびタレントが逮捕されています。)
さらにちなみに、韓国にはパチンコ屋がありません。(2006年に法律で禁止。競馬、競輪、競艇、オートレースは、日本と同じく合法です。)
パチンコが禁止された1番の理由は、「犯罪者の8割が、頻繁にパチンコ屋通いをしていたから」だそうです。
日本の公営ギャンブルは、それぞれ監督官庁が違います。
「競馬」が「農林水産省」、「競輪」・「オートレース」が「経済産業省」、「競艇」が「国土交通省」です。
(ちなみに、「カジノ」は「内閣府」(カジノ管理委員会)です。)
「警察庁」が監督官庁である「パチンコ」は、公営ギャンブルではなく、「風俗営業」に分類されています。(法律上は「換金不可」ですが、「グレーゾーン」にあります。)
それぞれの競技団体(特にパチンコ業界)は、監督官庁(警察庁)から、多くの天下りを受け入れています。
また、特にパチンコ業界では、政党に多額の献金を献上しています。
(このため、パチンコの違法状態は放置されています。)
また、「ギャンブル依存症」が、問題になっていますが、パチンコの方が数多く(日本に約1万5000店舗)、気楽に頻回行けることから、カジノよりも危険だと言われています。
私には「カジノだけ、反対」とする理由がわかりません。
今後、「法律でパチンコを禁止する動き」が出て来るかも知れません。これは監督官庁間の「縄張り争い」が関係し、パチンコから合法カジノの方へ客をシフトさせるための戦略かもしれません。
うーん、癒着やら、利権やらがぐちゃぐちゃに絡み合って、よくわかりません。(3年前にIR担当の内閣府副大臣が、収賄容疑により逮捕もされました。)
ところで、「韓国カジノツアー」の件ですが、
二人とも大きく負けて、帰国後、打ち上げもなく、羽田空港で寂しくお別れしました。
背後から、「南雲、また行こうな~」と、弱弱しい声が聞こえましたが、私は、聞いて聞こえぬふりをしたのでした。
政治家も、カジノが好きな人が多いのでしょうか。
そういえば、1973(昭和48)年に、当時の国会議員「ハマコー」こと浜田幸一(故)が、ラスベガスで一晩に4億6000万円負けた事件がありました。(本人は、「ラスベガス大学に留学」と言っていた)
当時、ツアーガイドは、浜田が大損をしたホテルの前で「あれが、かのハマコーさんが4億5000万円をすったホテルです」とアナウンスをしていたそうです。