コラム157 ~チュー
ゴールデンウイークになり、だいぶ暖かい(暑い?)時期となりました。
テレビでは、早くも「ビアガーデン」に多くの人が駆け込む姿が映されています。
昔は、お酒を飲む時は、決まって、最初はビールでした。
居酒屋に入ると、「とりあえず、生中(生ビール・中ジョッキ)!」。
生中を何杯か飲んだ後は、私は「ウイスキーの水割り」だったでしょうか。
しか~し、年を取るにつれ、炭酸飲料を飲むとお腹が張ったりで、ビールは飲まなく(飲めなく)なりました。
そこで、飲み始めたのが「焼酎のウーロン茶割り」です。
当時、焼酎ブームみたいなものがあって、居酒屋に行くと、2杯目以降「チューハイ(酎ハイ)」を飲む人が多かったです。
しか~し、店によって「チューハイ(酎ハイ)」の名前がまちまちです。
酎ハイとは、元々は「焼酎ハイボール」の略で、ハイボール(炭酸)で割ったものの造語でしたが、いつの間にか炭酸割でないものや、そもそもベースが焼酎でないもの(ジン、ウォッカなど)もあったりします。
さらに、「サワー」なる名前も出てきて、訳が分かりません。
一番困るのが、「ウーロンハイ」です。
「ウーロン茶」を「炭酸」で割っただけの、うっすい(薄い)、「炭酸入りのウーロン茶」なんかが出てきたら、泣いてしまいます。
何が出てくるか不安なので、小心者の私は、ついつい「焼酎のウーロン茶割り」と言ってしまいます。
翌日に、お酒が残らないのが良く、今では最初から最後まで、「焼酎」の「ウーロン茶割」です。
電車で移動する時、「缶チューハイ」を飲みますが、このいわゆる「缶チューハイ」が発売されたのは、1983年「サントリー樹氷 タコハイ」でした。(出た、タコ!)
「タコ」は、サントリー樹氷のCMで、女優の田中裕子(現・沢田研二夫人)の言葉が、評判を呼び、当時の流行語にもなったことから、現在でも使われています。
『タコなのよ、タコ。タコが言うのよ。』
人をさげすんだり、馬鹿にするときに、使われる「タコ」。
よく、「このタコ!」という言葉が使われていましたが、私は一度も言われたことも、言ったこともありません。
この悪口でもある「タコ」の語源は、諸説あります。
タコには骨は無く、「骨なし=意気地なし」と、未成熟な大人を指すようになった説。
江戸時代、身分の低い者を「以下(イカ)」といって馬鹿にしたのに対して、「タコ」と言い返したのがはじまりだという説。
剃りあげた頭がタコのようであるところから、坊主を蔑んで「たこ坊主」、「タコ野郎」と言った説。
などがあります。
しか~し、一番世の中に広めたのは、これでしょう。
映画「男はつらいよ」シリーズで、寅さんが近所の印刷会社の社長に、何度も「このタコ」と悪口を言っていました。
タコに似ていたので、「タコ社長」と呼ばれるようになっていきました。
「チュー」と「悪口」と言ったら、これでしょう。
荒井注(あらいチュー)・・元ドリフターズ