コラム175 ~3つの掟と三枚目
高校を卒業して、東京に出て、浪人生活をすることが決まった時、
都会の文化・風俗にあこがれながらも、硬派ぶっていた私は、あえて自分に『3つの掟(誓い)』を課しました。
1.「ディスコ」に行かない事
2.「ノーパン喫茶」に行かない事
3.「トルコ(風呂)」に行かない事
1と2は、大学時代の友人に連れられ、断念。
3は、医者になって、製薬会社の接待で、断念。(私から今流行りの「おねだり」をしたわけでは、ありません。それこそ、バブルでした。)
その「トルコ風呂」ですが、現代では「ソープランド」に名称が変わりました。(1984年。40年前。)
その名称変更に大きくかかわった2人の人物がいます。「アランドロン」と「小池百合子」です。
『アランドロン』は、「太陽がいっぱい」(1960年)など多くの映画に出演し、「世紀の二枚目」と称されていたフランスの名優でした。
「アランドロン=二枚目」で、子供だった私は、その方程式で、「二枚目」なる言葉を知りました。(その後を継いだのは、草刈正雄だったでしょうか)
親日家で、何度も来日をしていました。日本のレナウン「ダーバン」のCMなどに出演し、日本のお茶の間でも馴染みのスターでした。
また、フジテレビ『スター千一夜』や、NHK『夢であいましょう』、フジテレビ『SMAP×SMAP』(番組の人気コーナー『BISTRO SMAP』)などに出演しました。
そのアランドロンが、先日(8月18日)、自宅で亡くなったそうです。(脳梗塞で療養中)
アランドロンは、大のトルコ好きで、来日中訪れていたところを、写真週刊誌の「FOCUS」で報道されました。(ちなみに、この店は大繁盛するも、摘発を受け、閉店してしまいました。)
その記事を見たトルコ人留学生が始めた「改名運動」が新聞で取り上げられ、それに乗ったのが、当時テレビのアシスタントキャスターをしていた「小池百合子」でした。
トルコ留学生と一緒に厚生省(厚生大臣)に陳情(直談判)に行き、テレビで全国放映されました。
そして、あっという間に、「トルコ風呂」から「ソープランド」になりました。
小池百合子はこの頃から政治家への転身を考えていたらしく、大きな箔付け(踏み台?)になると思っての行動だったとのことです。
う~ん、恐ろしい。でも、それも現在の地位につながっているのかもしれません。
最近の若い人は、アランドロンを知らないかもしれませんが、「名前だけは、知ってる」という人もいるようです。
アランドロン死去で「小遊三師匠」がトレンド入りしたそうです。
笑点で、「三枚目」の落語家・三遊亭小遊三のネタで、「いない、いない、アランドロン」という定番ネタがありました。(日によっては「福山雅治」もありました。)
そういえば、その笑点に、先日「三枚目」の「柳沢慎吾」が出ていました。(いわゆる俳優が笑点に出るのは、極めて異例です。)
相変わらず、ただ明るい、うるさいだけのくだらない芸(「ひとり甲子園」)でしたが、懐かしい清清しさを感じました。(ネットで称賛されていました。)
一方、ネットでは、「アランドロンが、ドロンしちゃった」などという柳沢慎吾のくだらないコメントも取り上げられていました。
ということで、皆さん、ドロンさん、