コラム78 ~験(げん)
先日、「プロ野球ドラフト会議」がありました。
巨人(原監督)は、無事、1位指名を公表していた、甲子園で大活躍した高松商の「浅野省吾」の「当たりくじ」を引き当てました!(パチパチ)
巨人は、12球団で最も早く1位指名選手を公表していて、果たして指名獲得権を取れるか、心配していました。(今まで、公表すると実際に取れる球団が多かったからだそうです。)
何といっても、巨人はくじ運が悪く、抽選はことごとく外れ(球団として11連敗中)、最後の1位指名の当たりくじを引いたのは、2008年(大田泰示)までさかのぼります。
1位の選手が、必ず活躍するというものでもないのですが、2016年から2019年は2回目も外す(つまり2連敗)というくじ運のなさでした。
特に2017年は、1回目に清宮幸太郎(現在日ハムで活躍)、2回目に「村上宗隆」を外しました。
「村上宗隆」といえば、ヤクルトで、今年史上最年少で三冠王を取り、あの王貞治のホームラン55本を抜き(56本)、「村神さま」と呼ばれるほど、大活躍した選手です。
2回目を外したということは、1回目(1巡目)に「村上宗隆」を指名していれば、巨人軍の選手になっていたという事です。
う~ん、逃がした魚は大きい。(浅野君には、頑張ってもらいたい)
原監督自体は、くじは「1勝11敗」で、さすがに今回は験を担ぎ、スーツや靴などを新調し、ドラフト会議の会場に向かう道順も変えたそうです。(当たりくじを引いた原監督は、目がウルウルしていました。)
多くの人が、例えば試験など勝負の時には、例えば、「カツを食べる」、「お守りを持つ」、「キットカットを食べる」など何かしら「ゲン担ぎ」をすると思います。
「験担ぎ」は、元は「縁起かつぎ」で、江戸時代に流行った逆さ言葉により、縁起(えんぎ)→ぎえん→げんに変化したと言われています。
(「六本木」→「ギロッポン」、「銀座」→「ザギン」みたいなもんです。)
験担ぎと言うのは、「祈願」ですが、緊張をほぐす効果もあり、不可思議な力を生むと信じられています。(特に日本人は好きです。)
験担ぎは有名人も多用しています。
野球関係で例をあげますと、
数々のチームの監督を歴任した「野村克也」は、試合の時は必ず赤いパンツを着用し、試合に勝っている間は履き替えない、負けた場合は球場までの道順を変えていました。
また、「イチロー」は、試合前のスパイクは左足から履き、勝負パンツを履き、朝は毎日カレーを食べていたそうです。
また、ヒットが打てないことを「タコ」と言うことから、昔のほとんどのバッターはタコを食べなかった、といいます。
その他、有名な話として、
「田中角栄」は、お酒は決まって「オールドパー」でした。
(実は、オールドパーのボトルは、斜めに傾けてもそのままの状態で立ち続ける「倒れない構造」になっているそうで、「不屈の精神の象徴」として政治家に好まれていたそうです。)
また、「ビートたけし」の験担ぎは、自宅のトイレ掃除に力を入れているというもので、かなりトイレを綺麗にしているそうです。
有名人で「ゲン」といったら、この人でしょう。
「おげんさん」こと星野源