コラム105 ~『キムフク戦争』
4月になると、世の中で、いろいろな新体制が始まることが多いですが、ドラマもそうです。
私は、ここ数年、朝ドラは別として、連続ドラマを視ていませんでした。
しかし、三年前(2020年)の正月に木村拓哉主演の『教場』がスペシャル・ドラマとして、放映されていたのをたまたま見て、非常に面白いと感じていました。
警察学校(教場)を舞台とした、ミステリー・サスペンスドラマですが、
翌年(2021年)の正月にも『教場Ⅱ』が、スペシャルで放映され、ついにこの4月より、『教場0』(『教場』の過去の話)が、連続ドラマ(いわゆる「月9」)として始まりました。
正月のスペシャル・ドラマの評判も良く、また、「キムタク」久々の連続ドラマという事もあって、大いに期待され、最初、視聴率も高かったのですが、徐々に減少してしまっています。(12.1%→10.7%→9.8%)
一方、4月23日に始まった、福山雅治主演の、同じ刑事ドラマの『ラストマン ―全盲の捜査官―』(TBS系)の初回視聴率は、14.8%とリードしました。
しかし、4月末時点での見逃し配信サービス「TVer」の登録者数で、『教場0』は100万人を突破し、断トツの1位。
『ラストマン』はその半分の50万人ほどと、だいぶ差がついた形になっています。
最近では、テレビでリアルタイムでドラマを視聴しない人も多く、動画配信サービスなどで自分の好きな時間に、スマホでドラマを視聴する人も多いので、視聴率が低いからといって、人気がないとは言い切れません。
『教場0』は、ネット上で「暗い」「重い」「パワハラ」など声が上がり、豪華キャストをそろえるも、1人2話程度で登場させる(つまり、すぐ居なくなる)リレー方式も不評です。
しかし、「教場」は、原作は2013年に刊行された小説で、漫画化もされて、非常に人気もあり、面白い作品です。
昔は『刑事コロンボ』、近年では『古畑任三郎』といった、「視聴者に犯人を知らせた上で、主人公が推理で追い詰めていく」という形式のミステリーです。
この、『教場0』対『ラストマン』、つまり、木村拓哉対福山雅治(いわゆる「キムフク戦争」)の、どちらに軍配が上がるか、今後が楽しみです。
ちなみに、現在、テレビ朝日系でやってる『unknown』(アンノウン)(主演は高畑充希と田中圭。サスペンスドラマ)があります。
(Unknown とは、「不明の、未知の、知らない、不詳」などの意味です。)
間違って、「うんこナウ」って、読まないようにしてください。