コラム142 ~ん?

コラム142 ~ん?

投稿日時:2024年1月14日

 むか~し、昔。
正月の遊びといったら、「凧あげ」、「福笑い」、「羽根つき」、「双六(すごろく)」とともに、「かるた」がありました。

 現代では、「カードゲーム」、「トランプ」はあっても、「かるた」で遊ぶ人は少ないと思います。

 私が子供の頃、「(小倉)百人一首かるた」は難しく、「坊主めくり」として遊んだだけで、主に「いろはかるた」を使っていました。
「いろは」47文字に対応していて、『ことわざ』が使われており、内容は地方によって異なっていたようです。
 新潟は、東方なので、かるたは「江戸かるた」で、「犬も歩けば棒に当たる」から始まります。(「上方かるた」は「一寸先は闇」、「尾張かるた」では「一を聞いて十を知る」から始まります。)

 「論より証拠」「花より団子」「老いては子に従え」「月とスッポン」「泣きっ面に蜂」「鬼に金棒」「負けるが勝ち」「聞いて極楽見て地獄」「油断大敵」「知らぬが仏」など、多くの『ことわざ』を覚えました。
 年寄りが、何事にもつけ『ことわざ』を使うのは、「かるた」のせい(おかげ?)だと思います。

 昔は、1、2、3と順番に番号を付ける時、次はア(あ)、イ(い)、ウ(う)とかな文字(「あいうえお順」)を使い、さらに細かく番号を付ける時には、「イ(い)、ロ(ろ)、ハ(は)、」と「いろは順」のかな文字を使っていました。
 今ではほとんど見ませんが、若い人は「いろは」も知りません。(という私も、最後までは言えませんが、、、)

 私の世代は、学校で、習っていなかったと思いますが、カナは「あいうえお順」の「50音表」で習ったと思います。
50音表の最後の文字「ん」は、「いろは順」にはありません。

 そもそも、「ん」から始まる言葉ってあるのでしょうか?(あれば、『しりとり』で「ん」で終わったら負け、というのはなくなる気もしますが、、)
 「んだ」、「んめ」、「んな訳ねーだろ」など、くだけた口語や方言、略語ではみられることもありますが、現代共通語では基本的に「ん」より始まる単語が存在しないそうです。

 ちなみに、日本のお笑い界では、コンビ名に「ん」が付くと売れるというジンクスがあるそうです。
今話題の「ダウンタウン」「ウッチャンナンチャン」「とんねるず」などが大御所です。


 他に、「ん」がつくコンビを見てみると、古くは、「獅子てんや。瀬戸わんや」「コント55号」「オール阪神・巨人」などが居ました。
 現在人気がある(テレビでよく見る)コンビには、「キャイ~ン」「サンドウィッチマン」「タカアンドトシ」「ナインティナイン」「爆笑問題」「バナナマン」などにも「ん」がついています。
 さらに、まあまあ売れている感じのコンビでは、「アンガールズ」「アンタッチャブル」など、一時的に売れたのでは、「テツandトモ」「NON STYLE」「はんにゃ」など、ソロで売れているのが「加藤(極楽とんぼ)」、「有吉(猿岩石)」、「塚地(ドランクドラゴン)」など、「ん」がつくコンビは多いように感じます。

 ファンの人に怒られるのも嫌なので、「塵も積もれば山となる」(いろはがるた)で、「ジョイマン」「TIM」「パックンマックン」「レイザーラモン」「スピードワゴン」「ロンドンブーツ1号2号」「アルコ&ピース」「アンジャッシュ」「キングコング」「銀シャリ」などもありました。

 先日あった、『M-1グランプリ』の優勝者は、「令和ロマン」、一昨年は「ウエストランド」でしたが、うーんいまいち売れなさそうです。

 ちなみに『広辞苑』の「最後の語」は初版から第六版まで「んとす」でしたが、2018年発行の第七版で、新しく「んぼう【ん坊】」が追加され、最後の語となりました。


 「あまえんぼう」、「おこりんぼう」、「けちんぼう」などです。


 あ、私のことだ

「聞こえているのに、聞こえないふり」の「ん?」